それから (1)

晩、高校の頃読んだ漱石の「それから」を読み返してみる。30にもなって親の金で暮らしている男が主人公の小説だ。冒頭、そんな悠々自適な生活を送っている理由を、小難く長々と書かれている。鼻につくが、それが面白かったりもする。

漱石は明治の作家だ。ちなみに、昨年読み続けた林芙美子は昭和ひと桁代〜に活躍した作家。明治は「少し遠い所」よりも、まだ少し遠い。興味は若干薄れる。

自分は女性の筆が好きなようである。漱石の筆は理屈っぽくていけない。「それから」は、そんな理屈の限界を示した物語だったっけかな。読み進めてみよう。