デスノート [前編]

少し前にドストエフスキーの「罪と罰」を読んだので、似たようなテーマの話かと思ってたのだけど違うみたい。壮絶な貧困の中で「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」との理論で殺人を犯し、次第に罪の意識にさいなまれ、苦悩する姿を描いた「罪と罰」。
そういうのを期待してると、肩透かしを食らう。当初の動機は「殺人」という手段は別にしてそれなりに理解できるものなのだけど、徐々に捜査対象から逃れるためだけに何の罪も無い人を殺していく姿にはあれれというかんじだった。アイドルの前に落ちたデスノートらしきノートと、捜査本部に合流した主人公とLとの対決、苦悩する主人公?あたりが後編の内容だと思うのだけど、正直あんまり見たい気にならなかった。
こまかいところでは、

  • リュークのCGが実写に溶け込んでない点
  • リュークの効果音がほとんど無い点(翼バサバサとか)
  • そのわりに食事シーンなど邪魔な生活音がカチャカチャ鳴っててメリハリの無い点
  • 脈絡の無いスガシカオの挿入歌(しかも曲の途中でブツっと切れる)
  • カットの一つ一つが妙に間延びしてた点
  • 藤原竜也の演技が妙に独白っぽく、あからさまな説明セリフがあった点

が気になってしかたなかった。全体の統一性が取れてないというか、まとめきれてないというか、バラッバラというか。