ちょっとずつ減らす

退院から2週間あまり経ち、主治医のセンセイが「この日にもう一度診察に来て下さい」と言っていた日になってしまっていた。会社からタクシーで指定された病院に向かう。入院していた病院とは同じグループに属しているそうで、主治医のセンセイも週に1度、こちらの病院で夜診をされているそうだ。
診察といっても簡単なもので、ほとんど「良くなっていってること」を確認するだけのようなものだった。手足のシビレはほんのかすかに残っている程度で、疲れてくると顔がちょっとピリピリするようになる旨伝えると、「何にもしていないときに気が付く程度だったら問題ないよ」ということだった。たしかにその通りで、シゴトやなにかで集中しているときは気にならない。運動神経系も含め、着実に良くなっているみたいだ。
ギランバレー症候群というのが自分の病名なのだけど、病気の罹り方からすると「傍感染性症候群」という言い方が相当するらしい。風邪や下痢をきっかけに悪いウイルスに罹る病気の総称(←マサキの理解での定義)。ダブルコーテーションで括ってググる神経内科のページがひっかかってくる。入院初期にもこの「傍感染性〜」というコトバを聞いたのだけど漢字が多すぎて覚えられなかった(やっと覚えられた)。
薬の量は、プレドニンが現在1日あたり4錠のところを、今後2週間は2錠。さらにそのあと2週間は1日おきに1錠という具合に減っていく。急に止めるとよっぽど良くない薬らしく、あと1ヶ月かかるのかと思うと非常にめんどくさい。あとはこれまで飲んでいたメチコバールと、新しくユベラNというビタミン剤を飲む。胃が荒れるのを防ぐガスターDは、プレドニンが少なくなったのにあわせてなくなったようだ。
それにしても、自分が飲むものだけとはいえ薬の名前を覚えていっているのがおかしな気分だ。去年「胃腸を壊す風邪」にかかって、会社の人からそれっぽい薬をいただいたのだけど、その人も薬の名前をすっかり覚えていた。もらった僕はすっかり忘れてしまっているけど。
3週間入院した身としては、病院の見た目の良し悪しが多少はわかるようになってきた。入院先の病院は建て増しに次ぐ建て増しで、古い建物は空調からカビた匂いがして気分が重くなる。そのかわり駅の近くにあって交通の便がかなり良い(=見舞いに来てもらいやすい)。今日行った病院は、施設や建物は新しく間取りも広々としている。一方で、少し郊外にありバスやタクシーを使う必要がある。入院する身としては後者を選びたいところだけど、お見舞いに来てくれる家族や友人、先輩、上司のことを考えると前者の方がいいのかなあという気がする。もう一度入院するとしたら、どっちを選ぼうかなあ。
あと、入院中は薬剤師さんがお薬を持ってきてくれていたのだけど、今回は処方箋だけ渡されて「あとは近くの薬局で買ってください」ということだった。病院の正面と斜向かいに、合計2軒薬局があってすぐ買えたのだけど、なんで病院内で渡してもらえないのかなあ。チョーめんどくさい。あと、処方箋は薬と引き換えに薬局に渡さなければならない、ということを初めて知った。そっか。手元に処方箋があったら、何度も同じ薬を買えてしまうからだな。