オークランド〜クライストチャーチ

オークランド空港の国際線と国内線は建物が分かれており、10分程度歩いた距離にある。国際線の到着ゲートに着いた僕たちは、国内線乗り場の場所をインフォメーションで尋ねたのだが「無料のバスもあるし、歩道の青と白のラインをたどっていってもいい」とのことだった。このインフォメーションには、どう見てもおばあさんといったお年のめされた女性が応対している。家人はそれを見て「ボランティアかもしれない。年をとっても社会の役に立つことが出来るんだな。ちょっと元気になれた」と漏らした。
さて、時間もあるので歩いて国内線乗り場へ行くことにした。風に乗って海の香りがする。香港は曇天だったが、こちらは晴天。よく行くアジアのように、すぐ半そで半パンになるような厚さかと思っていたのだが、意外に涼しい。海のほとりだからかもしれない。影に入ると、風で寒いくらいだ。ただ、日差しは大変強い。肌がじりじりと焼けていくのがわかる。
ところでオークランドニュージーランド北島のうちでも北の方に位置する。これから向かうクライストチャーチは南島の中部だ。これはどういうことかというと、南下すればするほど寒くなるということである(南半球なので)。書いてしまえばしごく当然のことなのだが、これに気づいたのはつい10時間ほど前、機上でのことだった。実際にその地に降り立つと、なんだか不思議な感じがした。
14時の便に乗り、クライストチャーチへ。クライストチャーチの空港から市内へ出たのが16時だった。まだ非常に明るい。家人はこの街をいたく気に入ったようだった。平屋建てが多く、しかし凝ったデザイン、余裕のある敷地、きれいに植えられた花が印象的だった。空港と市内を結ぶバスは、周辺の学校へ通う学生(中・高校生くらい?)の足になっているようだった。その学生たちはというと、アジアっぽい顔立ちで、どうやら広東語をしゃべっている。香港からの移民なのかもしれない。

バスは、市内の中心・大聖堂広場 Cathedral Square へ着く。さすがに立派だ。だが、宿まで遠い。ひたすら歩いて宿着は17時。家人は、ニュージーランド初日だからだろう、文句も言わず重い荷物を背負って頑張って歩いてくれた。
夕食はピザを食べに出る。不味かった。
しかし、食べてもまだ6時である。やけに人通りが少ない。ニュージーランドの人口はたしか400万人ほど(外務省 - ニュージーランド - 基礎データより。ちなみに千葉県の人口が600万人を超えたそうだ)。人が少ないから、人通りが少ないのか。それとも、誰も夜遊びはしないのか。
帰る道すがら、大橋巨泉のギフトショップに入る。ひとりじゃ絶対入らないような店だ。こういう場所で店員をやっている日本人は、日本人客なら絶対買っていくだろうという目算でもあるのだろうか、接客態度が非常に悪いと相場が決まっている。それでも家人は「話のタネになるから」と言って入ってしまった。が、おそらく同じことを感じたのだろう、早めに切り上げて店を出てきた。自分も品揃えを見たけれど、これといって良いのはなかった。

本日の出費