銛作り
会社帰りに同期の部屋に転がり込む。この 1 週間、彼は銛の材料集めに奔走してくれて、銛先となるステンレス串、シャフト、ナット、アイボルト、ゴムチューブ、エポキシ樹脂などを用意してくれていた。
ナットに 2.2 ミリのステンレス串を 3 本さしこみ、エポキシを流し込む。本当はナットの半分の高さまでボルトをねじ込み、正面からステンレス串にかかる力を支える留め金としたいところだったが用意できなかった。
【本当はこうしたかった】 ‖ ‖・・・・・ステンレス串(銛先) ┃┌‖┐┃ ┃│‖│┃ ┃│■│・・・・ナット ┃└■┘┃ ┃ ■・・・・・ボルト ┃ ┃・・・シャフト ※ボルトがナットとネジ止めされているので、 銛先正面からの力を吸収してくれる。 【でも、実際はこう】 ‖ ‖・・・・・ステンレス串(銛先) ┃┌‖┐┃ ┃│‖│┃ ┃│‖│・・・・ナット ┃└‖┘┃ ┃ ・・・・・ボルト ┃ ┃・・・シャフト ※銛先正面からの力は、流し込んだエポキシが吸収。 大丈夫だろうか?
エポキシは A 剤と B 剤の 2 種類からなり、これをへらで均等に混ぜて使う強力な接着剤だ。硬化開始まで 90 分を要し、完全に固まるまで 10 時間かかるという。これを、上の図のように組み立てた部材の隙間に充填させる。うまく固まってくれるかどうかは、神のみぞ知るといったところ。大丈夫だろうか?