アンコールワットへの旅 8 日目 パタヤ〜バンコク

カオサンの夜

パタヤの街をビーチに沿って北上すると寺院や展望台があるとガイドブックで確認した道連れは、朝 5 時ごろ「サンライズを見に行ってくる」と宿を出て行った。自分はやけに活動的な道連れを眺めながら惰眠を貪っていた。どっちが幸福かといえば、どっちも幸福だろう。
戻ってきた道連れと朝 10 時ごろチェックアウトする。本当は海にも入りたかったのだが、昨日の日記にも書いたとおり危ないしそんなにキレイでない海なのだ、パタヤのビーチは。そのままホテルの前に止まっていたソンテウに乗り込み、バンコク行きのバスターミナルに向かった。このソンテウ、昨日乗ったときは 20 バーツだったので、一応乗り込む前にドライバーに「20 バーツね」と確認した。それなのに、降りたときには「ふたりで 80 バーツだ!」などと言うので、怒って 20 だけ渡してとっととバスの切符を買いに行った。でも今から考えれば、行きは 10 人くらいの客が乗ってひとり 20 バーツで、帰りは 2 人しか乗っていなかったから、ちょっと悪いことしたかもしれない。
昨日と同じバスでバンコクに戻る。道連れは「今日が最終日だし、帰るとせまい寮の風呂しかないので、バスタブのある宿に泊まることにする」と宣言していたので、とりあえずここでお別れだ。バーガーキングで遅めの昼飯を食べながらアドレスを交換し、晩飯の約束だけして別れた。
考えてみればアランヤプラテートからのここまでの約 1 週間、彼とずっといっしょだったが、同い年で、同じ社会人 1 年生、旅好きなどの共通項がうまく絡み合い、うまくやっていけたと思う。喋らないときは喋らない、喋るときは喋る、そんな気を遣わない気の遣い方ができてとても快適だった。
マルコポーロという宿にチェックイン。3 畳ほどでエアコン・水シャワーの部屋。う〜ん、これはシャワーだけでも道連れの部屋に借りに行った方がいいかも・・・というくらい粗末な部屋。汚すぎるというわけではないのだが、今まで折半してそこそこの宿に泊まっていただけにちょっと拒否反応が出る。
待ち合わせの時間までネットカフェで時間をつぶす。しばらく触ってないと、ちょっと画面に向かうだけで疲れがどっとたまってくる。パソコンの画面はなにかわからないが、なにかを吸い取っていくようだ。
17 時にカオサンの入り口のエアポートバスの停留所で落ち合った道連れにそれを話すと、快諾してくれた。おまけに「そんな部屋を見てみたい」とも。見た彼は「これはひどいなぁ」と苦笑していた。結局お風呂だけ借りに行き、カオサンの裏通りで屋台料理を食べ、ビールをちょっとだけ飲み、ぼんやり話しながら最後の晩は更けていった。