M+ outline fonts

Linux 環境で使えるフリーの日本語のアウトラインフォント(拡大してもギザギザにならないフォント)で、気に入ったものというのが、なかなか無い。

思いつくのは次の2つ。

だが、東風は時々バランスの悪い字が含まれている。これを「あばたもえくぼ」と言えないわけではないのだけど、僕には少しひっかかりがあった。また、みかちゃんに関してはやはり「手書き」ということで、デザインとして使う際には申し分ないのだが、実用的な(ウェブやメールの閲覧、論文執筆、コーディングなど)面では役不足というか役違いであった。

一方、以前 mplus というビットマップフォントを作っておられた方が、このような日本語フォント環境を鑑みて、あるプロジェクトを始められたのを最近知った。

Linux や Free Unix 系の OS が一般的になるにつれて、その使用目的は実績のあるサーバ機能からクライアント機能にまで拡がってきました。高性能なデスクトップ環境と、その上で作動する Office プログラムや Web ブラウザなどの充実がその流れを加速させ、今では商用 OS と比べても遜色の無い PC 環境を Free に利用することができます。

ところがその Free な PC 環境を日本語で利用しようとした場合、構成要素の中で最も重要なものの一つである日本語アウトラインフォントは未だ選択候補に乏しく、現状に満足できない人が商用フォントを購入したり、他の商用 OS に含まれているフォントを流用するなどの、ある意味でとても残念な状態が続いています。

そこで私は完全に Free な日本語アウトラインフォントを制作することにしました。PC 環境だけに留まらず、これからの日本語環境のための素材として、商用・非商用、改変の有無などを問わず、自由に利用していただけたらと考えています。

M+ outline fonts より

現在ひらがなとかたかなが完成し、漢字は従来の mplus bitmap フォントをアウトライン化したものが収録された、M+ medium TESTFLIGHT-006 が公開されている。陰ながら、あたたかくフォントの成長を見ていきたい。

M+プロジェクト
http://mplus-fonts.sourceforge.jp/