(2):雨の日の過ごし方

※2003年9月のヴェトナム旅行の話です。
旅行中に雨に降られるというのは案外よくあることだ。そんな日にすることと言えば、コーヒーでも飲みながら読書するくらいになる。宿の人と「なかなか止まないねえ」なんてしゃべったりもする。
この日も、ホイアンで一緒になった若者に「その街の良さは、雨の日の過ごし方で決まる」などと講釈していた。「雨宿りしながらぼんやりと街の往来を眺められる場所があると、僕の中ではその街は良い街として記憶されるんだ」と。
今まで旅してきた街のいくつかはこの条件にあてはまる。このような街はもう一度訪れたい街でもある。
日本では、なかなかこのような雨の日の過ごし方はできない。単に出不精なだけかもしれないけれど、やはり時間の流れ方が違うのだろうか。雨の匂い、雨の音のする屋根付きのオープンカフェで、本を読んだり往来を眺めたりするだけの数時間は、なかなか得られるものではない*1

*1:我ながら気取り過ぎです。