アンテナ22「カラダで稼ぐ女達」

18歳の女の子が、東京に出て風俗で働き始めるという話。
母親は、父親と離婚した上に病弱の身。食い扶持は祖母に頼るという貧しい暮らしを送っていたのだという。そこで、母親や祖母に人並みの暮らしをさせてあげたい、家を建ててあげたいと考え、お金の稼げる風俗を志すことにしたのだそうだ。
母親や祖母のために働くのだ、という彼女。「自分のためになにか買ったり旅行したりしたいとかって思わないの?」とインタビューで聞かれても、「自分のためには・・・」と言葉を濁す。自己評価が極端に低く、自己犠牲という意識すらなく、他人に尽くすことを自分の生きがいだと考えるタイプなのかな。彼女とは全然境遇が違うけれど、自分と、つい重ね合わせて考えてしまった。
初日についたお客さんは4人。帰り道、稼ぎの半分を母親の口座に振り込みにいったのだった。
良い人とめぐり合い、幸せになってほしいと願わずにはいられなかった。